昨年からのシャック再建工事が一段落しコンテスト活動が復活した。しかし、コンテスト運用希望者はなく一人でシングルバンドへの参加となった。コンディションが低迷時期のコンテストなので、使えるバンドが限られる上、今のところローバンドにおいては、まともに使えるアンテナは14メガしか無い。やむなく14メガのシングルバンド参加となった。10ヶ月ぶりのコンテスト参加なので、復帰記念となるような結果を残したいので48時間フルエントリーすることにした。とは言っても、14メガシングルバンドでの運用では、聞こえる時間は2日間でも15時間程度。そのうちでも忙しい時間はせいぜい10時間だったろうか。一人での参加でもかなりの自由時間が持てた。
事前準備はかなり入念にしたつもりだったが、見落としはいくらでもあるものだ。コンテスト開始時間になったとたんに、パソコンからPTT送信制御が出来ない。何が原因かわからないが調べる時間もないのでVOXを使って応急対策とした。PTT信号はアンプの調整の時に、アンプのところからも遠隔でONーOFFできるようになっているあたりがおかしいかも知れない。
14メガはこの時期としてはかなりいいコンディションだ。50Khz以下の周波数は殆ど埋め尽くされて、私のようなCWオンチのヘボオペには出る隙間がない。取り合えず、呼びに回ってキーボードやリグに慣れようと思った。
一通りピックアップしたところで、50KHz付近で何とか場所を探し、ランニングすることにしてCQを出した。どひゃー!、いっぱい呼んでくるーー!!、参ったなぁー、もう。たのむから1局ずつ呼んでょ!事前にN1MMログのエミュレータで、エンターキーを使った便利な機能で練習したため、CTでの
操作が身についていない。キーボードのファンクションキーも取り違えて、いらぬ符号を痩身することも度々。ふぇー!。つかれる、こんな調子じゃとても48時間続けられそうもないなぁ~。。。。。
9時チョット過ぎから運用を開始して、12時くらいにはコンディションが一段落してあまり呼ばれなくなり、午後1時を過ぎると聞こえる局もまばらになった。3時くらいになるとヨーロッパが聞こえ出したが、14メガではやはりWは聞こえてこない。
何かやろうと思うが何となく気乗りもしない。食料の買出しと燃料費の支払いに出かけることにした。一人でスーパーで買い物なんて、何となく空しい思いが頭を掠める。いつまでこんなことやって居られるのかとも思う。
ワールドワイドのコンテストなら賑やかになる夕方の時間帯にもW方面はまったく入感する気配は無い。コンディションがよく分からないので、一応夜間の時間帯もチェックしてみることにし、発電機を止めてしまうと暗闇を一人で回しに行くのが怖い?!ので、回したままシャックの床でごろ寝することにした。11時過ぎくらいから時々起きてワッチしてみたが、ほんのパラパラ程度しか聞こえなかった。呼べば応答はあるようだが、ランニングするより明日に備えて寝た方が良さそうだ。日曜日の朝は5時過ぎから居眠りをしながら、ボーットして聞いていたが、6時を過ぎた頃に気がついてみると、既にJA局がランニングを始めていた。コンディションが急激に開けてきたようだった。すこし遅れを取ってしまったが急いでランニングに入る。しかし寝不足のせいか、昨日はスイスイ取れた30wpmのスピードがうまくコピー出来ない。寝ているうちに脳ミソのリズムが完全に崩れてしまったようだ。困ったもんだ。
Wのコールサインはバニティーなので、コールサインだけではよく分からないが、何となくオールドタイマーのような局がぞろぞろ呼んでくれる。キーイングで何となく雰囲気が伝わってくるようだ。SSBだともっとよく分かることだろう。同じ趣味を持つもの同士もっと親睦を深めたいものだといつも思う。
今回のコンテストは一人ででもやるつもりで、時間をみてはエミュレーターで特訓?!を積んできた。その成果もありだいぶ楽にコピー出来てまずまずの運用が出来た。30wpmでランニングするには、少し背伸びし過ぎかも知れないが、遅いスピードでやっていると、いつまでたっても上達しないし、様は慣れの問題なので、我慢して続けるうちに何とかなってくるのだと思う。固定パターンだけでは細かな対応が出来にくいが、少しパイルになった時のQSOの終わり方や、開けた時のCQの出し方など、まだまだ研究する課題は多いと思った。受信スキルさえ上がればもう少し極め細かな操作が出来るものと思う。2回くらい?を打つとスピードダウンしてくれる人もいるが、パニックになっている時は助かる。普段であればさほどでもないと思う。オールドタイマーだと思うがバグキーでの信号に困ることも多いのだが、なぜか吊られて先に応答してしまうものだ。今回はあまり弱い信号に悩まされることが少なかった。というより、弱い信号を数回?を繰り返しているうちに周りから幅寄せを食らい、自分の周波数が確保できなくなるので、何度か無視してしまった。今回使ったFT-920は初めてなので、使いこなせていなかったことも要因だ。SRI!
6時からスタートした2日目のオープニングも1日目より少し早い11時を過ぎる頃には一段落してきた。ダラダラ続けてもムダなので運用を止めて、アンテナ修復の準備作業をすることにした。ウインチのスピードと揚力アップのために必要な200V3相インバータ電源と、ギヤードモーターの組み合わせテストを行い、何とか動作確認が出来た。今後取り付け方法と操作部の構造を検討してウインチとして使えるよう整備し、アンテナ工事に備えたい。いつになったら、コンテストだけに専念できるのか?と、いつも思う。
3日目も前日と同じように良いコンディションだった。3日間連続してグッドコンディションとなることは珍しいのでは?と思った。最後の追い込みを順調にこなしていたが、最後になって落とし穴が待っていた。快適に呼ばれ続けていたが、7時頃になってなんか呼ばれ方が少なくなったなと感じた。間もなくリニアアンプ動作ランプが消えていることに気付いた。ついにアンプが故障したか?と、急いでシャックの外に出でみると、発電機のエンジン音がしない。原因は発電機故障か?
発電機のところまで行ったが外観上の異常は無さそうだ。調べていくうちにサブタンクが空になって燃料切れと分かった。サブタンクは液面センサーとタイマーを使った自動給油システムになっているので、原因究明に時間が掛かった。サブタンクはポンプアップするシステムなので、モーターが回らないことには燃料供給が出来ないが、幸いモータポンプは異常が無かった。モーターに直給電して40リッターのサブタンクを満タンにして、取り合えず再スタートしようとしたが、一旦燃料切れになったサブ発電機はなかなか燃料供給が出来ず、エンジンが掛からなかった。メイン発電機を使って再スタートするまでに1時間以上も時間がかかってしまった。まぁー、私の腕ではせいぜい50局程度の差かも知れない。(記:JA1PEJ中村)
|